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弁膜症

血液は血管の中を絶えず一定の方向に流れています。
これは、心臓内にある弁が、閉じたり開いたりすることで流れをコントロールしているためです。弁は、1日に約10万回開閉を繰り返しています。

弁膜症とは、弁の働きに異常があり、血液の流れが正常でない状態のことを指します。

分類

弁膜症は二つに分類できます。

  • 狭窄症
    弁の開きが悪く、血液の流れが悪い状態
  • 閉鎖不全症
    弁の閉じが不完全で、血液が逆流してしまう状態

両方が同時に発症する場合もあります。

原因

弁膜症の原因は、

  • 変性
  • 動脈硬化
  • リウマチ熱
  • 感染性心内膜炎
  • 心筋梗塞

などです。

症状

進行するまで、自覚症状が出にくいのが特徴です。
進行すると、労作時息切れや疲労感、呼吸困難、足のむくみなどがあらわれます。

僧帽弁閉鎖不全症

左心室から左心房へ、血液が逆流してしまう状態です。そのため全身へ送られる血液の量が減ってしまい、労作時の息切れ、肺うっ血による呼吸困難、肺高血圧が起きます。
またしばしば不整脈を合併します。

僧帽弁狭窄症

心臓内での血液の流れが悪くなり、上流にある肺に負担をかけ、肺うっ血が起きます。
労作時息切れや呼吸困難が生じます。

大動脈弁狭窄症

左心室から大動脈へ送られる血液の流れが悪くなり、左心室に負担がかかります。
無症状の期間が長く、進行すると胸痛、失神、心不全などを起こします。
最近動脈硬化による高齢者の大動脈弁狭窄症が増えています。

三尖弁閉鎖不全症

右心室から肺動脈への血液が右心房へ逆流してしまう状態です。
血液がうっ滞し、足のむくみなどが現れます。

検査

  • 心電図検査
  • レントゲン検査
  • 超音波(エコー)検査
  • 心臓カテーテルによる検査

超音波(エコー)検査は弁膜症の診断、重症度、治療方針を決定する上で非常に有用です。
また採血により血液中の物質(BNP)を測定し、弁膜症による心臓の負担の程度を知ることができます。

治療

弁膜症の治療法には、薬の内服による内科治療と手術による外科治療があります。
症状や検査結果により治療法を選択します。

薬の内服による治療の目的は、症状の緩和軽減です

体内の余計な塩分や水分を体外に排出したり、血管を拡張することにより、心臓の負担を減らします。内科診療の目的弁膜症による心臓の負担を減らすことです。弁そのものを治すことはできません。

内科治療で対応できない場合、外科治療を行います

手術では、弁やその周辺の組織の形を整える「弁形成」と、問題のある弁を切除して新たな弁を使用する「弁置換」があります。

予防

弁膜症は、多くの場合心雑音で発見されます。
普段から定期的に健康診断を受け、早期発見することが大切です。
また、弁膜症と判断されたら、定期的に心臓超音波(エコー)検査などによるフォローアップを受けることが重要です。